ヴァンサン・ジラルダン 来日テイスティングセミナー その2

ヴァンサン・ジラルダン 来日テイスティングセミナー その2

 

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では、テイスティングコメントに移ってみましょう。

ワインメーカーであるエリック・ジェルマンさんによりますと

「白は冷やしすぎず12~14℃程度が最もアロマが楽しめます」

「赤はデカンタージュの必要はありません、グラスに注いで4~5分で開き始めます」

とのことでした。

※セミナー出品ワイン以外のものも含まれています。

 

 

 

2013 エモーション・ブルゴーニュ白

葡萄はなんとムルソー、ピュリニー、シャサーニュ内の畑のものを使用しています! 「格下げ」にしてもほどがあるというもの、それだけこのワインのポテンシャルは高く非常にリーズナブルってことになります。

「味わいは村名レベル、価格はジェネリック」を目指して作ったワインだそうです。

セールス・マネージャーのマルコ・カスケーラ氏曰く「ブラインドで飲むとムルソーに間違えられちゃうんだ。」

【2017年2月の試飲コメント】

すっきりした風味のなかにもほのかにハチミツの風味が感じられます。

時間がたつにつれ徐々に粘性が出てきて白桃の風味になってきました。

また、酸とミネラルも出てきて15分くらいでちょうど良いバランスになってきました。

確かに名前だけの下手なムルソーだったら軽くノックアウトできる味わいですね。

 

2012 サントネ・ブラン ヴィエイユ・ヴィーニュ

 

ジラルダン創業の地、サントネの古木からつくられるワイン。

天然酵母で樽発酵、澱とともに約12か月熟成されます。

【2017年2月の試飲コメント】

ドライフルーツ、コンポート、わずかにハチミツの風味があります、樽香はしっかり感じられ甘さが支配的かと思いきや、すぐ後からしっかりした酸味が追いかけてきてボディを引き締めています。

甘さ、樽香、酸味のバランスが取れた旨味豊かな味わい、コスパも上々ではないでしょうか。

 

2010 シャサーニュ・モンラッシェ 1erレ・カイユレ

限りなくグラン・クリュに近いシャサーニュの1級畑。

ポール・ボキューズでオンリストされ、リッツ・カールトンのクリスマスディナーで使われた実績を誇ります。

※以下コメントは2011ヴィンテージのものです。

白桃のような甘さを伴った粘性を感じさせる香り、フレッシュバターの風味から時間がたつにつれロースト香が出てきます。

「2011年は魔法の年だった」とはエリック氏のお言葉、シャサーニュでも最上級の畑に相応しいビッグなワインでした。

 

 

 

2009 サントネ 1er レ・ボールガール ルージュ

ジラルダン創業の地、サントネイの一級格付けワイン。

ワインメーカー、エリック・ジェルマン氏によると

「2009年は『すべての作り手のための年』と言われるほどその質、量とも申し分ない年となりました。

今、すでに飲み頃を迎えつつありますがこの先もまだまだ熟成して行くポテンシャルがあります。」だそうです。

【2017年2月の試飲コメント】

黒系果実の香り、完熟果実のコンポートを思わせる熟した甘さが感じられます。

その甘さもしつこさを感じさせるものではなくしっかりしたタンニンと程よい酸により複雑でエレガントな余韻へと流れて行きます。

「サントネで5千円ってちょっと高くない?」と思っているあなた、ブラインドで試していただければ超納得のパフォーマンスですよっ!

2012 サヴィニィ・レ・ボーヌ ヴィエイユ・ヴィーニュ ルージュ

アロース・コルトン村の南に位置するちょっとマイナーな産地ですがボーヌのワインらしく果実味にあふれたボリューム感あるワインです。

新樽15%で樽熟成14か月。

 

【2017年2月の試飲コメント】

果実味豊かで凝縮感があります、タンニンは柔らかですが全体的に奥行きがあり「上代5000円くらいかな」といった印象を持ちました。

ジラルダンは「マイナー産地のポテンシャルの高い畑」を狙ってぶどうの買い付けをしているとのことですが、このワインはまさにその典型といった感じでした。

 

2010 ポマール 1er レ・リュジアン

セールス・マネージャーのマルコ・カスケーラ氏曰く「将来必ずグラン・クリュに昇格すべき畑」であるリュジアン、新樽60%で樽熟成されており「ポマールの中でも最も長寿」とも言われています。

 

2010年は夏涼しかったものの日照が多く、糖度と酸度のバランス良いぶどうとなり収穫量も十分な優良年となった年。

特に「赤系の果実味」がとてもきれいに表現されている年と言われています。

【2017年2月の試飲コメント】

黒系ベリーの香り、タッチに甘さを伴ったボリューム感がド~ンと来て力強さが感じられます。

凝縮感のある甘さがありますが決して濃厚すぎず「フィネス」と「力強さ」が見事にバランスしています。余韻がとても長く非常にビッグなワインという印象。

ポマールのトップだけありグランクリュ並みの貫禄を持っているな~、という感想。

もっと寝かせたらヒジョ~に良く熟成しそうです。

ワインセラーに余裕がある方は是非しばらく「放置」しておいてください!

 

 

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